Anna Wirth

Anna Wirth

緊急医

2016/05/16

フライブルグ

昼は母親、夜は緊急医として働くアナ・ワーズは毎日忙しく、なかなかリラックスする時間が作れません。だからこそ、ドイツ、フライブルグの明るく広い自宅に置く家具にはこだわっています。救急医療の現場や緊急車両で過ごす日々と日常生活についてお話を伺いました。

アナ、あなたの家にはどの部屋にもUSM の家具がありますね。

そうなんです。オフィス用のキャスター付きのワゴンから、リビングと寝室のシェルフまで、うちではいろんな形のUSMハラーを使用しています。でも、それぞれの家具はどの部屋にもしっくりくるんです。例えば、バスルームにはサービスワゴンを入れています。でもそれも部屋にぴったりあっています。そういう使いまわしの柔軟性が好きなんです。

USMの家具はどうやって見つけるのですか?

家具の選択にはとてもこだわっているんですよ。目的をもって探すんです。本当によいと思うものが見つかるまで購入しません。品質の良さとデザインが好きだから、私は昔からUSMが好きでした。そんな時に、両親がクリスマスにUSMのシェルフをプレゼントしてくれたんです。それがすべての始まりでした。

アナは家具の基本的なレイアウトはほとんど変えないが、スペースに遊び心を入れることにはこだわっています。

初めからご夫婦での家具選びは、お互いの意見が共通していたのですか。

はい、夫と私は同じ空間で過ごすことに慣れています。大学時代からの長い付き合いですし、お互いの両親も好きなインテリアデザインの好みが似ているんです。どちらもとてもアットホームです。子供時代に育った家庭も影響を与えているのかもしれません。夫婦で初めてシェアした場所では、両親からもらった家具をたくさん使っていました。夫の父親は家具のデザイナーで、彼のロールモデルはKnollのようなデザイナーでした。スティール製のエレガントな家具が、今私たちの空間に反映されているんです。 それがUSMを採り入れた始まりとなっています。

ご主人もまた緊急医療のドクターですよね。 ストレスフルな1日が終わった後に、くつろげる空間として、ご自宅はどのような役割を果たしていますか。

私たちには子供が2人います。なので自宅はオアシスとは言えませんね(笑)。勤務時間が長いため、自宅ではあまりくつろぐ暇がありません。妊娠するまではこのお気に入りの家で快適に過ごす時間すらなかったんです。ようやく私にもバルコニーで寝そべったり、眺めを楽しむ時間ができました。

2人の子供がいるアナは、自分の時間が持てないほど日々忙しくしています。

“「バスルームにはサービスワゴンが置いてあります。USMのデザインはどこに置いても絵になります」”

あなたの正式な肩書は麻酔医ですね。仕事での責任について教えてくださいますか。

多くの人は麻酔医と聞いて「麻酔医って医者なんですか」って聞いてくるんです。でも麻酔医だけでなく、私は緊急医療と集中医療、疼痛ケアの責任者でもあります。私の職場は救急車の中と病院です。でも、子供が生まれてから優先順位が変わりました。例えば、母親になってからは夜勤はもうやりたくありません。仕事は好きですが、今は緊急医としてはほとんど勤務をしていません。

最初に勤務した時のことを覚えていますか

はい、まだインターンで経験豊富な緊急医と一緒の勤務でした。朝8時にアパートに呼び出されたんです。私にはまったく経験がなかったため、学校で学んだ通りのことを実行しました。患者の体を検査し、患者に話しかけたり体を揺らしたりしました。でも、その時、先輩の緊急医は私に言い放ったんです。「よく見てよ。もう数時間前に亡くなっているのよ」

スティール製の家具を好むのは、家族譲り。アナの義父も同じ家具を使用していました。

勤務するのは精神的に大変ではありませんか。

トレーニングでたくさんのシミュレーションを経験しています。でももちろん、それは現場とはかけ離れています。現場に駆け付けるまでの数分は、そこで待ち構えている状況に対する準備すらできません。電話での説明とまったく状況が異なることもよくあることです。

その後はどんな気分ですか。

その時には患者に対して感情的になりますね。時には涙することもあります。でも状況をひとたび離れてしまえば、私の仕事は終わりです。緊急医療ユニットが仕事場ですから、時には患者のことが家に帰っても頭から離れないこともあります。でも、生活が始まれば感情も穏やかになってきます。そうでなくては、毎日を乗り切ることなんかできません。

“「シンプルなのが好きだし、細かいアクセントも好きです」”

妊娠するまで、アナはアパートからの美しい眺めを楽しむ機会もないほど忙しく働いていました。

お子さんたちはまだ小さいですよね。医師としての仕事をすることで、あなたは親として厳しくなっていると思いますか、それともやさしくなっていると思いますか。

私だって時には厳しい時もあります。ライフジャケットを着用してからでないと湖には絶対に入れさせません。今まで何人の子供たちを湖から引き揚げてきたか。仕事場では毎日死と隣合わせですが、私にとってよいこともあります。いろんなことが起こり得るのだと認識できること。そして健康に感謝できること。だから、母親としては決して厳しくはないと思います。子供たちは遊ぶのが仕事ですし、経験も必要です。だから、今リビングルームにブランコを取り付けてるんですよ。

部屋の家具はどんなサイクルで変えていますか

こう見えても実はとてもクリエイティブなんです。ブランコの前は、サンドバッグや空中ブランコを置いていました。リビングルームのレイアウトは、それほどバラエティがなくても私はかまいません。シンプルなのが好きだし、クラシックなアクセントも好きです。例えばUSMの家具とかね。

医師として、アナは常に生死と向き合っています。でも子供の教育に関しては肩の力を抜いて温かく見守っています。

あなた自身でUSMの家具を組み替えることはありますか。

まだ自分ではやっていませんが、時間があればやってみたいです。アイディアや必要性に応じて家具を組み替えできるなんて、すばらしいことだと思います。もっとUSMの家具を増やしたいですね。ルビーレッドのシェルフなんかいいかもしれません。

一家は町の中心部に住んでいます、けれどドアを開けたらそこには自然が広がっているのです。

貴重な時間をいただき、ありがとうございました。

このストーリーは国際的なインタビュー雑誌Freunde von Freunden.によって制作されたものです。 USM についてさらに知りたい方はこちら